ゴキブリが家の中に現れる原因の一つは、「隙間からの侵入」です。ドアや窓、網戸などの小さな隙間が、ゴキブリにとっては絶好の侵入口になることをご存知でしょうか?この記事では、ゴキブリが通過可能な隙間サイズについて、研究結果をもとに解説します。
ゴキブリの体の構造と隙間通過のメカニズム
頭幅が隙間通過の最大制約
ゴキブリの体は非常に柔軟性が高く、胴体部分は圧縮が可能です。しかし、頭部は骨化しており、柔軟性が低いため、頭幅が隙間通過の最大制約になります。つまり、ゴキブリが通過できるかどうかは隙間の幅がその頭幅を超えるかどうかにかかっています。
クロゴキブリ幼虫の研究結果
2023年に発表された麻布大学片平浩孝准教授らの研究によると、クロゴキブリの1齢幼虫(卵から孵化したばかりの段階)が通過可能な最小隙間サイズが以下のように判明しています:
•隙間サイズ1.03mm以下では、幼虫は通過不可能。
•隙間サイズ1.18mmでは約3.3%の個体が通過可能。
これらの結果から、幼虫が通過できる隙間の基準が明確になりました。
クロゴキブリ成虫の侵入可能な隙間サイズ
クロゴキブリ成虫の頭幅は約3.5〜4.0mmです。このため、隙間が3.5mm以下であれば成虫の侵入を物理的に防ぐことが可能と推測されます。成虫は幼虫よりも体が大きいため、隙間の幅が少しでも広がると侵入のリスクが高まります。
隙間の具体例と基準
日常生活でゴキブリが侵入する可能性が高い隙間には、次のような場所が挙げられます:
1.ドアの下部
•多くの家庭ではドアの下に2〜3mm程度の隙間がありますが、このサイズでは成虫が侵入不可能です。
2.窓枠や網戸
•窓の隙間や網戸の目開きサイズが1〜2mm以上ある場合、幼虫が侵入するリスクがあります。窓を閉めててもゴキブリが入ってくる要因の1つになります。
3.玄関ポストや排水口
•小さな隙間がゴキブリの侵入口になる可能性があります。特に夜間は注意が必要です。
結論: ゴキブリを防ぐための隙間サイズ基準
ゴキブリの侵入を防ぐためには、隙間のサイズを以下の基準で管理することが重要です:
•幼虫の侵入防止:1.03mm以下。
•成虫の侵入防止:4.0mm以下。
これらの基準をもとに、ドアや窓、網戸の隙間をチェックし、必要に応じて隙間を埋める対策を講じましょう。日常的な清掃や適切な対策で、ゴキブリの侵入リスクを大幅に減らすことができます。
とはいえ、なかなかご自分で行うにはより専門的な知識も必要となりますので、ゴキブリ対策にお困りであればGCleanへご相談ください。